便秘だと痩せない体質になりやすい?知ってほしい腸の働き
慢性の便秘でお悩みの方は、痩せないことにも悩まれているケースが少なくありません。
便秘になって腸の働きが低下すると代謝が落ち、痩せにくくなることをはじめ、様々な悪影響が起こります。
血液やリンパの流れも悪くなって、冷え性や肩こり、むくみ、婦人科系疾患の原因になったりします。
そのため、可能な限り自力でお通じを出せるようになることが望ましいです。
当院に来院されたHさんも便秘から体重が減らずに悩んでいた患者さんの一人です。
Hさんは30代の女性です。
会社員として毎日を忙しく働かれています。
Hさんには悩みがありました。
便秘で下腹が出てしまっていること、そして痩せたいと思っているのに、痩せられないことです。
特に痩せられない悩みは深刻で、Hさん自身も体重を落としたいと、加圧式トレーニングなどのトレーニングやダイエット法を色々と試していました。
ですが、体重はなかなか落ちません。
「体重を減らしたいと思ってるのに、ついつい食べ過ぎてしまうんです」
「仕事が忙しくなかなか自炊する余裕がなくて、出来合いのお弁当を食べてたんですけど、無意識に味の濃い物を選んで買ってしまってました」
食べすぎもカロリーの摂りすぎも、痩せるのに良くない。
頭では分かっているのに、つい衝動的に食べる日が長く続き、悩まされていました。
そんなある日、Hさんはもしかしたら内臓に問題があるからではないか、と考えられました。
むくみ、耳鳴り、首の痛みなど、便秘以外の不調も抱えていたためです。
そして、色々なサイトを検索して探した末に、当院のHPを見られます。
便秘や不調を解決したいと、Hさんは当院に来院されることを決めました。
当院では胃腸の働きを良くする治療を行いました。
また、治療と並行して、Hさんには腸に良い食事についてお伝えし、実践していただきました。
仕事が忙しくなかなか自炊が難しかったHさんですが、出来合いの料理の中でも体(腸)に良いものを食べてもらいました。
当院での治療と日々の食事の改善が進むにつれて、Hさんのお体に良い変化が起きていきました。
腸内環境が良くなったことで、味覚が変わり、食の嗜好が変わってきました。
「今までだったら揚げ物など味の濃い物を選んでいたんですけど、以前ほど魅力を感じず、自然と体に良いものを買うようになりました」
腸の状態が良くなったことで、お通じの出も良くなり、毎日自力でスッキリと出るようになっていきます。
腸に溜まっていた便がしっかりと排泄されることで、体型にも変化が起きていきました。
腸が活発になったことで循環が改善され、体のむくみが取れ、代謝も上がっていきました。
体質が変わったことで、今までどんな運動をしても減らなかった体重も、無理をせず1年ぐらいかけて、8キロも減っていきました。
「長年悩んでいた下腹のぽっこりがスッキリしました」
「今まで頭で分かっていても、自分をコントロールできなかったのに、今は自分で良い食事を選べる自信がつきました」
腸の状態がしっかりと改善したこと。
そして、食事についても嗜好から変わって、体に良いものを食べるようになったことから、Hさんの治療を終了しました。
治療が終わった今も、便秘や体重に悩まされることなく、過ごされていることでしょう。
便秘だと痩せない体になりやすい3つの理由
便秘は慢性化しやすく、薬やサプリを飲んだり、色々な対策をしても良くならないと悩む方が多くいます。
また、腸は体の機能に大きく関わり、メンタルの安定や冷え性、肩こりなど、様々な症状にも関係しているため、非常に重要な内臓です。
便秘でお悩みの方は、痩せたいと思っているのに痩せられないと悩んでいることが少なくありません。
普通に食事を取っているつもりでも、食欲の強さや、栄養を吸収する量、代謝(消費)できる量は、腸の状態によって大きく変わります。
1.食欲が強くなってしまう
食欲の強さは意識して変えられるものではなく、脳や体がコントロールしています。
腸内環境が悪いと、腸が脳に指令を与えて、食欲が増大してしまいます。
またジャンクフードやフライもの、お菓子など、ハイカロリーなもの、味の濃いもの、甘いものを自然と求めやすくなります。*1
理性で抑えようとしても、体が求めているため、「ガマンしたいのについ食べてしまった」などの悩みに繋がりやすいです。
腸の状態が良くなると、味の好みが変わり、衝動的な欲求がなくなったり、以前ほど体に良くないとされている物を美味しいと感じなくなる方が多いです。
2.吸収が増えてしまう
同じように食事を取っても、吸収するカロリーの量は腸の状態によって変わってきます。
腸内環境が悪く悪玉菌が多い人ほど、お肉や脂を吸収しやすい形に分解して、必要以上に多くのカロリーを吸収してしまいます。*2
またお肉や脂が悪玉菌のエサになって、ますます食欲の増大に繋がってしまいます。
3.代謝が落ちてしまう
あまり知られていませんが、内臓も熱を産みだしています。
安静にしているときには、全体の約40%もの割合でエネルギーの消費に関係しています。
ところが便秘の方は腸の働きが低下した状態のため代謝が悪く、痩せにくくなっています。
また、腸の善玉菌は体の代謝を活発化する働きがありますが、便秘の方は善玉菌が減っているため、代謝が活発化しづらくなります。*3
このように、便秘だと代謝が悪くなり、痩せにくくなってしまいます。
便秘の方に特に気を付けてほしいのが、次の3つのポイントです。
・野菜や果物を食べる量を増やす
・お肉や脂もの、甘いものを食べすぎない
・水を一日2Lを目安に飲む(徐々に飲む量を増やしてください)
一つひとつは便秘でお悩みの方なら知っていることかもしれません。
ですが、当院に来院される慢性便秘でお悩みの方の中には、これらの対策をしっかりと実践できていなかったケースが少なくないのです。
これらの対策は、腸を活発に働かせ、便秘を解消するには欠かせないものです。
お通じがしっかりと出るようになることで、痩せやすくなったり、食の嗜好も変わって、より健康的な食事が自然と取れるようになっていきます。
これらの対策をぜひ実践してみてください。
参考文献
1)From gut microbiota to host appetite: gut microbiota-derived metabolites as key regulators
2)Gut microbiome variation modulates the effects of dietary fiber on host metabolism
3)腸内細菌由来短鎖脂肪酸における宿主エネルギー代謝機能制御
他の便秘の改善例はコチラ
・なぜ5年も悩んだ不眠症の改善に便秘の解消が必要だったのか?
・便秘の解消が食道裂孔ヘルニアの症状を落ち着かせた理由とは?
Follow @ichou_senmon Tweets by ichou_senmon
院情報
院名
創輝(そうき)鍼灸整骨院
院長
尾原秀祐
所在地
〒558-0003
大阪市住吉区長居3-2-3-1F
最寄駅
JR阪和線 長居駅から徒歩30秒
地下鉄御堂筋線 長居駅から徒歩2分
治療時間
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00~13:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
16:00~20:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × |
休診日
土曜午後・日曜・祝日