アキレス腱炎の治りを遅らせていたのは、なんと内臓疲労!?
アキレス腱炎のケア方法というと、ふくらはぎのストレッチやマッサージ、テーピングなどが一般的です。
これらの方法で良くなる方も多くいますが、アキレス腱炎は慢性化、再発の多い症状で、治らないと悩まれるケースも少なくありません。
「これだけケアしてるのに、なぜ治らないんだろうか?」と疑問に思っている方もいるかと思います。
そんな場合、痛い場所が直接原因ではなく、内臓が疲労しているケースが考えられます。
今回紹介するKさんは高校生の男の子。
陸上部に所属しており、長距離を走っていました。
記録会や競技会などの大会に向け、毎日練習に励んでいたKさん。
ですが、ある日からアキレス腱炎に悩まされるようになります。
アキレス腱や足首に走る鈍い痛みのせいで、全力で走ることができない。
Kさんは自分でふくらはぎのストレッチやマッサージをしますが、改善しません。
(全然治らない……どうしたら良いんだろう)
一日も早く練習を再開したいKさんに、焦りがつのります。
無理は禁物だと頭では分かっていても、練習をしないことで、タイムが落ちるのではないか、という恐れもあります。
(練習を休んだらタイムが落ちるから休みたくない)
(でも休まないとどんどんアキレス腱が痛くて走れなくなる)
ジレンマに悩みます。
Kさんは近くの整骨院で治療を受けました。
家から近い所で受け、そこで良くならなければ別の所に通う。
そうして色々と治療を受けますが、完治しませんでした。
(これだけ整骨院に通っても良くならないなんて。もう走れないのかな……)
(ストレッチとかマッサージとか一生懸命して、どうして治らないんだろう?)
治療を受けたり安静にすることで、一時的にマシになるまでは良くなります。
ところが練習を再開すると、再発してしまう。
かばって走れば、痛い方が楽になっても逆側の足が痛くなる、と繰り返していました。
近くではもうどこも良くならないからと、インターネットで治りそうなところを調べ始めます。
Kさんが当院に来院されたのは、そんな時のことです。
お体の状態を調べてみると、体のバランスが悪くて痛めているケースも多い中で、Kさんの体は、それほど大きくバランスを崩していませんでした。
それよりも気になったのは、筋肉の状態が悪かったことです。
ただ使い過ぎで筋肉が緊張しているのではなく、柔軟性が失われていました。
年齢的に言っても、運動をしていることや普段からストレッチをしていることから考えると、普通ではない状態です。
お腹を触ってみると、カチカチに緊張しています。
そこから内臓の働きが低下していたことが分かりました。
内臓は栄養を吸収したり、全身の疲労物質を分解する働きを持っています。
内臓の働きが低下すると、筋肉の血液の循環や、疲労の回復が十分に行われないことに繋がります。
Kさんは実家暮らし。
食事はお母さんがバランスの良い食事を作ってくれていて、極端に寝不足などの生活習慣が乱れているわけでもありません。
話を聞いてみると、陸上部という激しく動くクラブなのに、お水をあまり飲まないことが分かりました。
「もともと普段から飲む習慣がなくて、のどが渇いたって感覚もあまりなかったです。それが悪いなんて思ってませんでした」
当院ではKさんの足の調整はもちろんしましたが、お腹(内臓)を活発にする調整も力を入れました。
また、本人も水を一生懸命飲む習慣を作ってくれます。
筋肉の状態は日に日に良くなり、どんどん筋肉が若者らしい柔らかい良い状態になって、アキレス腱の負担が減っていきました。
Kさんは治療が終了する頃には、全力で走っても痛みがなくなり、また不安に思っていた悪化、再発の予兆もなくなっていました。
「思いっきり動いても大丈夫です」
当院でジャンプをしながら笑顔を浮かべたKさん。
治療を終えてからも、元気に走り続けているようです。
内臓の疲れがあると、筋肉や腱のケガが多くなりやすい
スポーツをしていて、筋肉や靭帯、関節などを痛めることが多い人によく見られるのが、内臓の疲労の問題です。
プロスポーツ選手にも、調子の良い時には優れた成績を出すのに、不思議なくらいに故障が多く、本来の実力を発揮しきれない選手がいます。
内臓が疲労すると、筋肉の状態が悪くなってしまいます。
筋肉に疲労が溜まったり、腱や靭帯の質が低下し、本来すぐに反応できていれば未然に防げた状態で、ケガをしてしまうことにも繋がります。
今回のKさんのような十分な量のお水を飲めていないケース以外にも、
- ・プロテインや焼き肉などタンパク質を極端に摂りすぎている
- ・アルコールを毎日飲んでいる
- ・睡眠が不足している、不規則になっている
など、内臓の疲労を招く習慣のある人が珍しくありません。
お水であれば、一日の飲む量の目安は、一般男性なら2~2.5リットル。女性であれば1.5~2リットル。
汗をよく掻く夏場や、長距離走などの運動量が多い場合には、それ以上飲んだ方が良い場合もあります。
(*短期間で急激に飲む量を増やすと、負担になることもあるので、体の調子を見ながら増やしていってください)
タンパク質は筋肉をつけるためにたくさん摂った方が良いように考える方も多いです。
ですが、摂りすぎや食事バランスが偏ると、内臓を疲れさせ、筋肉の状態を悪くして、ケガや炎症を引き起こしやすくなります。
どうしても筋肉や腱、関節に痛みがあると、その場所ばかりに意識が行ってしまいがちですが、体の状態を整える『コンディショニング』もとても重要です。
筋肉や腱のケガがなかなか治らないとお悩みではありませんか?
痛みが治らないようでしたら、当てはまっていないか、一度考えてみてください。
創輝(そうき)鍼灸整骨院
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