首の痛みに悩む方に必ずお伝えする対策とは?
あなたは、首の痛みやこりをなんとか楽にしたい、と思っていないでしょうか?
病院や整体に行っても良くならない
いろいろなセルフケアをしたけど治らない
と悩んでいる方は、非常に多くいます。
当院ではそのような方々に対して、施術に加えて、首に対しての対策を紹介しています。
一番の目的は、良い状態を保つためですが、施術を受けた方だけでなく、いま以上に悪化したくない方、再発を防止したい方にもとても効果的です。
対策は特に難しい方法が必要なわけではありません。
多くは誰にでも取り入れられる方法ばかりです。
ですが、これらの方法を知っているか、知らないかで過ごすには、日々の生活に大きな差ができてしまいます。
知らないばかりに、何年も、何十年も首の悩みが続いてしまう。
そんなもったいないことをして欲しくない。
そんな思いから、首を楽にするための方法を公開しますので、どうか取りいれて、少しでも快適な生活を取り戻していただければと思います。
意外と知られていない首が大切な理由とは?
首の痛みやこりはとてもツラいものです。
それに加えて、首を良くしておいた方が良い理由があります。
それは、首の状態が悪いと全身へ影響があるからです。
首には非常に多くの神経や血管が通っています。
そのため首の状態が悪いと、神経や血管の通り道を圧迫してしまい、体の様々な場所で痛みや不調を引き起こしてしまいます。
これらはよく見られるもので、他にも沢山の痛みや不調を引き起こす原因となります。
首からの症状は、病院でMRIやレントゲンを撮っても原因が分からないことが多いです。
「どうして原因が分からないんだろう?」と悩んでいる方も多くいますが、統計的には強い相関関係があることが、上の数字(2~4)の論文で証明されています。
首が痛い人のよくある悩み
首が痛い人の悩みは、似通っていることが多いです。
・ツラくてすぐに首を振ってしまう
・悪いと聞いたことはあるけど、ポキポキと鳴らしてしまう
・いつも首がだるくて仕方がない
・どんな枕を買っても合わない
・首の角度によって手に痺れが出る
・マッサージやストレッチなどをしても、すぐに戻ってしまう
あなたは一体いくつに当てはまったでしょうか?
多くの方に効果のあった具体的な対策とは?
自分でできる首の痛みへの対策には、特効薬のような劇的なものはありません。
劇的というよりは、確実に、しっかりと、長期で効果のある方法です。
一つ一つ実行していくと、首の痛みで長期慢性化した方でも、多くのケースで効果が見られています。
1.振らない、鳴らさない
無意識に首を振ったり鳴らすことが、習慣になっている方がいます。
特に首に強いこりや違和感を感じている人ほど、その傾向が強くなります。
ですが、この習慣は本当に良くありませんので、すぐにやめた方が良いです。
関節のバランスが崩れてしまうことに加えて、首を支える多くの組織に負担をかけてしまいます。
骨や椎間板や靭帯などに負担をかけるため、頚椎ヘルニアなどの原因にもなってしまいます。
対策としては、やりそうになったら止めること。
不快感だけが原因ではなく、習慣でやってしまっているケースも多いからです。
それでもツラい時は、肩を回すようにしましょう。
首と肩の筋肉はほとんどが繋がっているので、首の不快感をなくすのにとても効果的です。
特に現代社会では、腕を高く上げることは非常に少なくなっているため、肩周りの筋肉を刺激し、血流を良くするのに有効です。
また、首の状態が良くなると、自然と回したいと思わなくなっていきます。
2.枕の高さを最適な高さにする
枕が合わない方は、非常に高価なものや変わった材質の枕でも、快適に寝られないことが多いです。
低反発や高反発、そばがらにストローと、色々な材質を試したことがある人も多いのではないでしょうか?
これは首の状態が良くないために、首の快適なゾーンがきわめて狭くなってしまっているため起こります。
首の調子が本当に良くなると、厳密に高さや材質にはこだわらなくなっていきます。
その上で、今できる最適な枕の高さの測定法をご紹介します。
この方法には、ご自身だけでなく、協力者が一人必要です。
やり方は、自分は仰向けに寝ます。
協力者の方に後頭部を支えてもらって、自分は脱力し、『どの高さだと首が楽に感じるか』を確認します。
枕の最適な高さは、おおきく4つのタイプに分かれます。
図の0~3の高さです。
0=あごを上げ、軽く反った高さが快適
枕なしで寝る方が良いです。
1=フラットな高さが快適
非常に低い枕か、タオルを畳むぐらいで十分です。
2=数センチ持ち上げると快適
一般的な枕か、少し低いぐらいで合うタイプです。
3=非常に高くすると快適
とても高い枕で寝るのが合っています。
一般的な常識だと、枕はあった方が良い、高すぎるものは良くない、と考えてしまいがちです。
理論よりも自分が快適と感じるのかどうか、ご自身の感覚を大切にしてください。
平均的な枕の高さで楽に寝れないのですから、例外である可能性が高いのです。
3.スマホやPCでうつむき過ぎない
スマホを使っている人を見ると、顔をほぼ真下に向けて使用している人がいます。
頭の向き(位置)によって、首への負担は2倍にも3倍にもなってしまいます。(5)
頭の重さはおよそ5kgぐらいなので、5kgで済むところを15kg支えることになります。
一日中続けていたら、疲れるのも仕方がないことでしょう。
首を曲げるのではなく、スマホを高く保つ方が、体への負担は小さくなります。
持つのがツラい人は、脇を締めると、高い位置を保ちやすくなります。
また、高さを調整するスタンドが販売されているので、スマホだけでなくノートパソコン、パソコンの液晶でも、うつむき過ぎないよう調整すると、一気に負担を減らすことができます。
4.内臓疲労をとる
一般的にはあまり知られていないことですが、内臓の状態が首や肩に影響を与えます。(6)
食べすぎや飲みすぎたときに、背中が張ったという経験がある方もいるかもしれません。
詳しくは割愛しますが、内臓体性反射と呼ばれる仕組みや、内臓が血液やリンパの循環、疲労物質の分解に深く関わっているためです。
次のどれもが、内臓疲労を解消し、首にも良い影響を与えます。
- ・食べすぎや飲みすぎを控え、腹八分目にする
- ・毎日水(お茶やコーヒーを含まない)をたっぷり飲む(1.5~2リットル)
- ・野菜や果物を積極的にとる
- ・お肉や脂ものを摂りすぎない
- ・砂糖を摂りすぎない
これらの点に気を付けるようになると、首を支える筋肉の状態が徐々に良くなってきます。
過剰なこわばりがなくなり、循環が良くなっていきます。
筋肉が柔らかさを取り戻し、手足などの冷えも取れたりと、いろいろな副次効果を得ることもできます。
まとめ
首の痛みはとてもツラいものですが、ご自身でもできる対策はいくつもあります。
ご紹介した対策は、多くの患者さんでも効果が確認できている方法ばかりです。
なかには非常に症状が深刻、慢性化が長引きすぎてしまっている、という方もいるかもしれません。
そういった方では、骨格のバランスを整えたり、姿勢を改善するために、施術が必要になることもあります。
ただ、そのような方でも、ご自身でできる対策として安全で、とても有効です。
過去に長らく首の痛みに悩まされて、本当に治る方法はあるのかと、疑問に感じたこともありました。
良くなることを諦めないでくださいね。
参考文献
1)The Relationship Between Forward Head Posture and Neck Pain: A Systematic Review and Meta-Analysis
2)Clinical Characterization of Neck Pain in Migraine
3)Neck-shoulder Pain and Depressive Symptoms: A Cohort Study With a 7-year Follow-Up
6)Visceral Origin: An Underestimated Source of Neck Pain. A Systematic Scoping Review
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