なぜ姿勢が悪いと負担がかかって腰痛になるのか？

なぜ姿勢が悪いと負担がかかって腰痛になるのか？

腰痛は厚生労働省の国民生活基礎調査によると、体の痛みや不調の訴えで、女性では肩こりに次いで２番目に多く、男性では最も多い症状です。

また、国民の8割以上の方が過去に腰痛を経験しているとも言われています。

腰痛といっても程度は様々で、ひどくなるとぎっくり腰や腰椎椎間板ヘルニアなど、日常生活に大きな支障をきたすことも少なくありません。

また、腰痛は画像診断をはじめとする検査では原因が特定されることが少なく、特定できるものは約１５％程度だと言われています。

原因が特定されない残りの約８５％の腰痛は、生活習慣に加え、ストレスや不安、不眠といった心の状態なども深く関係しているとも言われています。（厚生労働省『腰痛対策』より）

腰痛を引き起こす原因の一つに、慢性的な姿勢不良による負担の増大があります。

姿勢が悪いと体に良くないことは、多くの方がなんとなく理解されています。

ですが、実際にはどうして姿勢が悪くなってしまうのか、またどのような悪影響があるのかまでは理解している方は少ないです。

ではなぜ姿勢が悪くなってしまうのでしょうか？

また、姿勢が悪いと、どのように負担が増えて、腰痛を引き起こしてしまうのでしょうか？

なぜ悪い姿勢が癖づいてしまうのか？

最近はパソコンやスマートフォンを長時間使う方が増えています。

習慣的に長時間使用していると、頭が前方に突き出た姿勢が癖づいてしまいます。

人の体は一か所でバランスが崩れると、他の場所で帳尻を合わせ、重心を保とうとします。

このような頭が前方に突き出た姿勢が癖づいてしまうと、次にバランスを取るため腰部も前方に突き出てしまい、前後にバランスの崩れた悪い姿勢になってしまいます。

また、日常生活での体の使い方によって、左右のアンバランスが起こります。

足を組んだり、荷物を常に同じ側でばかり持っていたり、スポーツでの同じ方向への繰り返し動作などが、左右のアンバランスを生みます。

このような原因で、人の体は前後と左右、両方のバランスに崩れが生じる可能性があります。

骨格のバランスが崩れてしまうと、重心の位置が変化して、体に余計な負担がかかるため、筋肉もアンバランスに働き、慢性的な姿勢不良へと繋がっていきます。

では、実際に体のバランスが崩れ、姿勢が悪くなると、腰にどのような負担がかかるのでしょうか？

姿勢が悪くなると、どのように腰へ負担がかかるのか？

キレイな姿勢だと、背骨の土台である骨盤が安定し、バランスよく背骨も保たれます。

結果、上半身の重みも無理なく最小限で支え、腰への負担を軽減することができます。

逆に日常生活での体の使い方や生活習慣によって、姿勢が悪くなってしまうと、バランスを保つため筋肉や関節に余計な負担がかかってしまいます。

キレイな姿勢で立った場合に比べ、前傾姿勢の猫背で立った場合では、腰にかかる負担は１．５倍にもなることが分かっています。

前かがみで座った場合ではさらに前傾がきつくなり、腰への負担も増大し、キレイな姿勢で立った場合の１．８５倍もの負担が腰にかかることが分かっています。

腰は上半身を支えており、良い姿勢でも元々大きな負担がかかる場所です。

骨格や骨盤にゆがみがあり、悪い姿勢になると、筋肉や関節への負担が大きく増えることで、腰痛を引き起こしてしまう原因となります。

また、このように悪い姿勢が習慣化してしまうと、マッサージなどで、筋肉をほぐしたとしても、腰痛の根本的な原因である姿勢の問題を解決しないと、その場しのぎの一時的なものになってしまいます。

どうすれば姿勢を良くし、腰にかかる負担を減らせるのか？

１．体のバランスを崩す習慣をやめる

少しぐらいアンバランスな体の使い方をしても、体に影響はありませんが、長時間のデスクワークなど、日常的に不良姿勢が続くと、体は悪い姿勢を記憶してしまいます。

そのため、まずできることは、今以上にバランスを崩さないことです。

崩さないためのポイントは、足を組まない（組んでしまったらすぐに崩す）、荷物を持つときは左右交互に持ったり、同じ分量で持つ、スポーツではあえて逆向きの動作を行うなど、といったものがあります。

このように左右のバランスよく体を使うことで、まずは今以上に腰痛を悪化させることを防げます。

２．根本的な原因を解消してくれる治療を受ける

一度バランスの崩れた骨盤や骨格をキレイな位置へと整えるのは、自力では困難なことです。

というのも、どのようにバランスが崩れているのかを正確に把握し、正しい位置へと適切に調整する必要があるためです。

骨盤や骨格を整え、腰に負担をかけない姿勢を作るには、治療を受けるのが一番効果的です。

その上で、上記の崩さないことを意識したり、その方の日常生活に合わせた指導を受けることによって、体のバランスの整ったキレイな姿勢を保つことができます。

姿勢を良くして腰痛に悩まされないように

悪い姿勢は腰痛を引き起こし、悪化させる原因の一つです。

腰痛といってもその程度は人により様々ですが、悪い姿勢のまま生活することは腰に負担を増し、今後悪化していく可能性を高めてしまいます。

まずは左右アンバランスな体の使い方をやめ、それでも状態が改善しない場合は、腰痛の根本原因である姿勢を良くするための治療を受ける必要があります。

そして一日も早く、腰痛に悩まされないようになってください。

→つらい腰痛の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の腰痛の施術をご覧ください

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