過敏性腸症候群でおならに困っている方へ
あなたは、このようなお悩みはありませんか?
- 過敏性腸症候群になって、おならが止まらない
- 人ごみや満員電車、教室でおならをしてしまうのが怖い
- お腹がゴロゴロと音を立て、恥ずかしい
- 周りの人が臭いと思っていないかいつも不安
過敏性腸症候群(IBS)は、病院で腸の検査や血液検査を受けても、炎症や潰瘍といった明確な原因が認められないにも関わらず、下痢や便秘、お腹の張り、腹痛などの症状が現れる疾患です。
慢性化する方が多く、治りにくいのも特徴です。
過敏性腸症候群には下痢型や便秘型、混合型といったタイプがありますが、その内の一つにガス型という、おならがよく出てしまうタイプがあります。
過敏性腸症候群のガス型の方は、おならに関して多くの悩みを持っています。
臭いがきつかったり、一日に何度もおならが出てしまったり、勝手に出てしまうという症状があります。
おならをしたくない、恥ずかしいと思っていても、ガマンができなかったり、周りの反応も気になり過ぎてしまうため、強いストレスを抱えてしまうケースがよくみられます。
また、本人も症状を自覚しているため、人ごみに出るのが嫌になったり、電車などの密閉された空間に強い不安を覚えてしまったりと、日常に支障をきたしてしまいます。
特に症状がきついと、学校や仕事に行くことができず、困りきっている方もいます。
恥ずかしさから周囲に自分の症状を言うこともできず、また、理解や協力を得られないケースも多くあります。
このようにとてもつらい過敏性腸症候群のガス型の方は、なぜおならが出てしまうのでしょうか?
また、どのような対策を取れば良いのでしょうか?
過敏性腸症候群の方がおならに悩まされてしまう原因とは?
おならの成分の9割は私たちが普段呼吸している『空気』でできてます。
その空気は口や鼻から入ってきていて、つばを飲み込んだ際や、食事を取った際などに入った空気がおならの成分のほとんどを占めています。
健康な人でも、一日に500ml~1500mlの空気をおならとして出しています。
過敏性腸症候群の方の場合、次の3つの要因が重なることで頻度や量、臭いに悩まされてしまっています。
1.腸の異常
過敏性腸症候群の方は、腸内細菌のバランスが乱れてしまっています。
特にガス型の方は、小腸に腸内細菌が異常増殖する現象がみられ、「SIBO」という名前が付けられています。
腸内細菌のバランスが悪いと、食事でとったタンパク質が腐敗してしまい、臭いの原因になります。
また、腸の分泌液が気化したものも、臭いの原因になります。
過敏性腸症候群の方は、腸の機能に異常が起こることで、この分泌液の量も増えてしまっています。
また、腸にガスがたまるとおならがしたくなることは正常な反応です。
ですが、過敏性腸症候群の方は、腸壁が過敏になっているため、少量のガスにも会場に反応してしまい、排出しようとして、おならの頻度や量が増えます。
さらに、ガス型の方は、『おならをしていない時にも臭いがする気がする』というお悩みを持つ方が少なくありません。
過敏性腸症候群の方は、腸のバリア機能が低下しているため、腸内細菌や有害物質などの臭いの元が腸壁から吸収され、口臭や体臭として外に出てしまいます。
2.食事によるもの
さつまいもを食べるとおならが良く出る、という話は一般的に知られていますが、食べ物にはガスを発生させやすいものがあります。
腸内細菌の一種で、悪玉菌として知られるウェルシュ菌は、お肉や動物性の脂質、ニンニク、ニラ、ネギといった食べ物を分解し、その際に強い臭いを発生させます。
過敏性腸症候群の方は、食物繊維の摂取量が少ない方が多く、腸内細菌の悪玉菌の割合が多くなってしまっているため、臭いの発生しやすい状態になってしまっています。
また、食事の取り方によってもガスが溜まりやすく、よく噛まない方は、食べ物に空気が混ざり、おならの量が増えてしまいます。
3.過度のストレスや長期的なストレス
緊張を強く受けると、つばを飲み込む動作が増えます。
空気を呑み込む量が増えるため、おならの回数が増えてしまいます。
また、緊張していたりストレスがかかると、腸の筋肉が過剰に収縮するため、おならを排出しようと働いてしまいます。
過敏性腸症候群の方は、これらの3つの原因によって、おならの頻度や量、臭いの問題を抱えてしまっています。
では、これらの原因に対して、どのような対策が取れるでしょうか?
過敏性腸症候群のガス型の方のおならへの対策とは?
おならの問題は、非常に気になってしまうものかもしれません。
ですが、おならだけを薬で抑えるような対策は、一時的には良くても根本原因の解消とはいかず、長期的に服用することは、副作用でかえって悪化させてしまう危険性もあります。
ガス型の方は、過敏性腸症候群を根本原因から解決し、同時におならの問題も改善していく必要があります。
ただ、過敏性腸症候群を自力だけで改善することは、とても難しい問題です。
たとえば原因であるストレスは、減らすことが重要だと分かっていても、実際にコントロールするのは、すごく難しいことです。
また自律神経に関係する骨格や姿勢の問題も、自分で解決するのは簡単なことではありません。
ストレスや自律神経への対策が難しいため、ご自身で取り入れやすい対策として、食事内容に気を付けてください。
食事に関しての対策は2つありますが、過敏性腸症候群でお悩みの患者さんが来院された時に、当院がお伝えしている内容の一部で、非常に重要なポイントです。
1.野菜や果物を積極的に食べ、お肉や脂ものの比率を減らす
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量を増やし、消化にも時間がかかるため、胃腸への負担が大きくかかります。
また、腸内細菌叢の悪玉菌の割合を増やしてしまいますし、原因の所で書いたように、臭いの元にもなってしまいます。
野菜や果物は、胃酸の分泌量も少なく、消化にかかる時間も短くすむため、胃腸に優しい食材です。
また、野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があります。
特に水溶性の食物繊維は、過敏性腸症候群の改善に効果的です。
意識して食事に野菜や果物を取りいれるようにしてください。
2.インスタント食品やジャンクフードなどの食べる頻度を減らす
身近に出回っている食品の中には、腸に良くない影響を与えるものが多くあります。
代表的なものがインスタント食品やジャンクフード、冷凍食品などです。
これらは便利ですし、また美味しいと感じやすいものでもあります。
ですが、食品添加物や化学調味料、酸化した油や防腐剤などは、胃腸に負担をかけ、腸内環境を悪化させてしまいます。
これらの食べる頻度を極力下げることで、腸の状態を良くすることができます。
まずはこれら2つの対策を取りいれてみてください。
症状の程度の軽い方であれば、これらの対策でも十分な効果を得ることができます。
ただ、過敏性腸症候群の方の多くは程度がきつく、自力だけでの対策では、なかなか改善されない傾向があります。
もし、これらの対策を行っても効果がみられない場合は、骨格や姿勢の調整、自律神経のバランスの調整など、根本的な原因に対しての治療を受ける必要があります。
過敏性腸症候群のおならに悩まされないために
一般的に過敏性腸症候群は良くなりにくい症状だと言われています。
特にガス型の方は、効果的な治療があまりなく、非常につらい思いをされている方が多いです。
ですが、過敏性腸症候群は、引き起こしている根本的な原因を解決していけば、決して良くならない症状ではありません。
食事の摂り方といったご自身で対策を取れるところは取り、それに加えて根本原因に対する治療を受けることをおすすめします。
一日も早く、お腹のことを気にせず過ごせるようになってください。
→つらい過敏性腸症候群の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の過敏性腸症候群の施術をご覧ください
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