なぜ過敏性腸症候群の方は疲れやすいのか?
あなたは、このようなお悩みはありませんか?
- 過敏性腸症候群になって、下痢や便秘が続いている
- いくら寝ても疲れが取れず、元気な日がない
- すぐに疲れてしまうため、やりたいことが続けられない
- サプリメントや整腸剤を飲んでいるけど良くならない
過敏性腸症候群(IBS)は、病院で腸の検査や血液検査を受けても、炎症や潰瘍といった明確な原因が認められないにも関わらず、下痢や便秘、お腹の張り、腹痛などの症状が現れる疾患です。
慢性化する方が多く、治りにくいのも特徴です。
過敏性腸症候群の方に多くみられる症状として、疲れやすかったり、慢性的な倦怠感があります。
長時間寝ているはずなのに、目が覚めた朝からすでに疲れてしまっている。
少し動いただけで疲れてしまい、休憩を小まめに挟まないと動けない。
毎日が疲労していて、元気な日がないなど、過敏性腸症候群の方は非常にきつい慢性疲労に悩んでいる方が少なくありません。
疲れのためにやりたいことに打ち込むこともできず、何をしても集中力が保てないと、日常生活に大きな支障をきたしています。
なぜ、過敏性腸症候群になると、疲労に悩まされやすくなるのでしょうか?
また、どのような対策を取ることができるのでしょうか?
過敏性腸症候群の方が疲れやすい原因とは?
1.栄養の吸収不足
食べ物から十分な栄養素を吸収できないことで、体の機能が低下して、疲れやすくなってしまいます。
過敏性腸症候群の方が栄養不足になるには、二つのケースがあります。
一つが、腸の状態が悪くなることで、食べても栄養を吸収する力が低下してしまっているケースです。
そして、もう一つが過敏性腸症候群による腹痛や下痢といった症状が食事のたびに出るために、自然と食事量が減ってしまっていて、必要量を食べれていないケースです。
2.内臓の働きが低下し、疲労の分解ができていない
肝臓や腎臓といった内臓が、疲労物質を分解したり、排泄したりしていますが、腸の状態が悪くなるとこれらの内臓の働きも悪くなります。
腸は体に有害なものを便として排泄しているため、腸の状態が悪くなると、有害物質の排泄が不十分になり、その一番大きな影響を受けるのが肝臓と腎臓です。
肝臓と腎臓に負担がかかり、疲労物質が分解されず、すぐに疲れが溜まったり、いつまでも疲れが残ってしまう原因となります。
3.ストレスのため精神的にも疲れやすい
過敏性腸症候群の方は、体調の悪さから強いストレスを感じている方が多くいます。
睡眠時は全身が休まり、疲労を回復する時間なのですが、ストレスのために寝ている間にも体が緊張してしまい、完全には休まらず、疲れやすくなってしまいます。
また、ストレス耐性も低下しているため、少しのことが精神的にも負担に感じ、疲れやすい状態になっています。
過敏性腸症候群の方は、上記の3つの原因によって疲労に悩まされてしまっています。
では、これらの原因に対してどのような対策を取れば良いでしょうか?
過敏性腸症候群で疲れやすい方が取れる3つの対策
過敏性腸症候群の対策として、自分で実践しやすいことは、食事を変えて腸の環境を良くし、ストレス耐性を高めることです。
食事に気を付けることで腸の状態が良くなれば、症状自体が落ち着き、痛みや不調によるストレスが軽減されます。
また腸でのセロトニンやドーパミンといった快楽ホルモンの分泌量も増えるため、ストレスのコントロールが効きやすくなります。
その結果、症状が深刻な方ほど、メンタル面からコントロールすることの難しいストレスを、間接的に減らすことができます。
食事に関しての対策は3つありますが、過敏性腸症候群でお悩みの患者さんが来院された時に、当院がお伝えしている内容の一部で、非常に重要なポイントです。
1.野菜や果物を積極的に食べ、お肉や脂ものの比率を減らす
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量を増やし、消化にも時間がかかるため、胃腸への負担が大きくかかります。
また、腸内細菌叢の悪玉菌の割合を増やしてしまいます。
野菜や果物は、胃酸の分泌量も少なく、消化にかかる時間も短くすむため、胃腸に優しい食材です。
また、野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があります。
意識して食事に野菜や果物を取りいれるようにしてください。
2.インスタント食品やジャンクフードなどの食べる頻度を減らす
身近に出回っている食品の中には、腸に良くない影響を与えるものが多くあります。
代表的なものがインスタント食品やジャンクフード、冷凍食品などです。
これらは便利ですし、また美味しいと感じやすいものでもあります。
ですが、食品添加物や化学調味料、酸化した油や防腐剤などは、胃に負担をかけ、腸内環境を悪化させてしまいます。
これらの利用する比率を極力下げることで、腸の状態を良くすることができます。
3.水をしっかり飲む
胃腸をはじめとした内臓を活発に働かせるには、十分なお水が必要です。
特に下痢が続くと、体内の水分が出てしまうため、脱水症状にもなりやすくなってしまいます。
また、食物繊維をとっても、摂取する水の量が少ないと、便秘を引き起こす原因にもなってしまいます。
1日に男性なら2~2.5リットル、女性でも1.5~2リットルの水が摂取の目安になります。
コーヒーや紅茶はカフェインの利尿作用で、体の水分を減らしてしまい、胃腸の働きを悪くしてしまいます。
嗜好品として飲むのは良いのですが、普段の水分補給はお水でとるようにしてください。
*短期間で極端に水の摂取量を増やすと、胃腸に負担をかける恐れがあるので、体の状態を見ながら徐々に摂取量を増やしてください。
過敏性腸症候群からくる疲れやすさに悩まされないために
まずはこれらの対策を取りいれてみてください。
症状の程度の軽い方であれば、これらの対策でも十分な効果を得ることができます。
ただし、
- ・症状がきつく、生活に支障が出ている方
- ・症状が慢性化していて、薬では効果がみられない方
- ・すでに上記の対策を取り入れていて、それでも症状でお悩みの方
は、姿勢の調整や、自律神経のバランスの調整など、過敏性腸症候群の根本的な原因に対する治療を受ける必要があります。
過敏性腸症候群は生活に支障をきたしやすい症状です。
症状を抱えたままにしていると、下腹部痛や下痢などの症状のために外出が困難になり、通学ができなくなって将来就きたい仕事に就けなくなったり、やりたいことができなくなってしまう恐れがあります。
また、働いている方でも、仕事が続けられなくなるケースもあります。
ですが、過敏性腸症候群は引き起こしている根本的な原因を解決していけば、決して良くならない症状ではありません。
食事の摂り方といったご自身で対策を取れるところは取り、それに加えて根本原因に対する治療を受けることをおすすめします。
一日も早く、過敏性腸症候群に悩まされず、やりたいことに打ち込めるようになってください。
→つらい過敏性腸症候群の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の過敏性腸症候群の施術をご覧ください
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