過敏性腸症候群の方が寒気を感じる原因と、その対策とは?
あなたは、このようなお悩みはありませんか?
- 下痢や便秘だけではなく、寒気にも襲われる
- トイレに行くと気分が悪く、しばらく動けない
- 症状がきつく、一生治らないのではないかと不安
過敏性腸症候群(IBS)は、病院で腸の検査や血液検査を受けても、炎症や潰瘍といった明確な原因が認められないにも関わらず、下痢や便秘、お腹の張り、腹痛などの症状が現れる疾患です。
慢性化する方が多く、治りにくいのも特徴です。
過敏性腸症候群の方にみられる症状のひとつに、寒気があります。
お腹が痛くなると同時に寒気を感じてしまう方や、トイレで用を足すと急に寒気を感じ、めまい、吐き気などの症状に襲われてしまう方がいて、強い不安を感じている方が少なくありません。
なぜ、過敏性腸症候群の方は寒気に襲われてしまうのでしょうか?
また、どのような対策を取れば良いのでしょうか?
過敏性腸症候群の方の寒気の原因とは?
過敏性腸症候群の方にみられる寒気の多くは、トイレで用を足した際に、寒気やめまい、吐き気、手の震えなどが出てきます。
症状がきつく出ると、気分が悪く動くこともできなくなり、なかには気を失ってしまう方もいます。
これらの症状は、自律神経が急に乱れることによって発症し、「迷走神経反射」といいます。
自律神経は興奮するときに働く「交感神経」と、リラックスするときに働く「副交感神経」に分かれます。
自律神経は体の様々な働きをコントロールしていて、胃や腸といった内臓の働きも、主に自律神経によってコントロールされています。
そして同時に、自律神経は内臓の状態にも左右され、影響を受けます。
過敏性腸症候群の方は、腸が過敏になった状態です。
下痢や便秘などでトイレをする際、腸が過剰な反応を示し、自律神経が大きく乱れます。
防御反応が起こって血圧が急激に下がったり、脈拍数が一気に減ることで、脳が一時的に貧血状態になって、寒気を感じます。
迷走神経反射は、もともと精神的に緊張状態にある方や、自律神経が乱れている方にみられやすい症状です。
過敏性腸症候群の方は、もともと強いストレスや慢性的なストレスを受けていたり、骨格のバランスの崩れから自律神経が乱れてしまっているケースが多くみられます。
両方とも当てはまることが多いため、腸から自律神経に影響を受けたとき、この反射が起こりやすく、寒気を感じやすくなっています。
過敏性腸症候群による寒気への対策とは?
過敏性腸症候群の方の寒気は、過敏性腸症候群の根本的な原因である、腸の状態の悪化、ストレス、自律神経の乱れなどを含んでいます。
ですが、一度乱れてしまった自律神経を、自分で整えることはとても難しいことです。
また、過敏性腸症候群の症状がきついとストレスを感じやすく、コントロールすることは容易ではありません。
そのため、ご自分でできる対策として取り入れやすい方法は、日々の食事内容を見直し、胃腸への負担を減らすことです。
食事に気を付けて腸の状態が良くなれば、腹痛やおならといった症状が落ち着き、痛みや不調によるストレスが軽減されます。
腸の状態とメンタルには密接なつながりがあるため、腸内環境がよくなることで、メンタル面にも良い効果が期待できます。
1.野菜や果物を積極的に食べる
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量を増やしたり、消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけてしまいます。
また、腸内細菌叢の悪玉菌の割合を増やし、腸内環境が悪化するため、食べすぎは過敏性腸症候群の症状を悪化させてしまいます。
野菜や果物は、消化に優しいため、胃腸への負担を減らすことができます。
また、食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があります。
意識して野菜や果物の食べる比率を高めてください。
2.インスタント食品やジャンクフードなどの食べる頻度を減らす
身近に出回っている食品の中には、腸に良くない影響を与えるものが多くあります。
代表的なものがインスタント食品やジャンクフード、冷凍食品などです。
これらは便利ですし、また美味しいと感じやすいものでもあります。
ですが、食品添加物や化学調味料、酸化した油や防腐剤などは、胃に負担をかけ、腸内環境を悪化させてしまいます。
これらの利用する比率を極力下げることで、腸の状態を良くすることができます。
3.水をしっかり飲む
胃腸をはじめとした内臓を活発に働かせるには、十分なお水が必要です。
また、過敏性腸症候群の便秘型の方は、水の摂取量の少ないケースがよくみられます。
下痢型の方でも、下痢が続くと体内の水分が出てしまうため、脱水症状になりやすくなってしまいます。
1日に男性なら2~2.5リットル、女性でも1.5~2リットルの水が摂取の目安になります。
コーヒーや紅茶はカフェインの利尿作用で、体の水分を減らしてしまい、胃腸の働きを悪くしてしまいます。
嗜好品として飲むのは良いのですが、普段の水分補給はお水でとるようにしてください。
*短期間で極端に水の摂取量を増やすと、胃腸に負担をかける恐れがあるので、体の状態を見ながら徐々に摂取量を増やしてください。
過敏性腸症候群に悩まされず、安心して毎日を過ごすために
まずはこれらの対策を取りいれてみてください。
症状の程度の軽い方であれば、これらの対策でも十分な効果を得ることができます。
ただし、
- ・症状がきつく、生活に支障が出ている方
- ・症状が慢性化していて、薬では効果がみられない方
- ・すでに上記の対策を取り入れていて、それでも症状でお悩みの方
は、姿勢の調整や、自律神経のバランスの調整など、根本的な原因に対する治療を受ける必要があります。
過敏性腸症候群は生活に支障をきたしやすい症状です。
日々の過敏性腸症候群の症状に悩んでいる方は多く、さらに寒気やめまいなどの症状まで出ると、治らないのではないかと不安に感じている方も多くいます。
ですが過敏性腸症候群は、引き起こしている根本的な原因を解決していけば、決して良くならない症状ではありません。
食事の取り方といったご自身で対策を取れるところは取り、それに加えて根本原因に対する治療を受けることをおすすめします。
そして一日も早く、不調に悩まされず、安心して毎日を過ごせるようになってください。
→つらい過敏性腸症候群の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の過敏性腸症候群の施術をご覧ください
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