胃下垂のままだと病気を招いてしまうのか?
胃下垂とは、胃が正常な位置よりも下に垂れ下がった状態を言います。
下垂することで胃の機能が低下してしまい、胃痛や胃もたれといった症状を引き起こしてしまいます。
また、胃の不調だけではなく、下腹ぽっこりや太れないなどの体型や体質の問題を引き起こす原因にもなってしまいます。
胃下垂の方は痩せている方が多く、また多くの場合胃の不調を抱えています。
そのため、自分を健康的ではないと感じ、胃下垂のままだと病気を招いてしまわないかと、不安に感じている方が多くいます。
胃下垂は体にどのような影響を与えているのでしょうか?
胃下垂が体に与える影響とは?
1.内臓の働きの低下
胃が下垂することで胃の働きが悪くなり、胃痛や胃もたれなどの様々な胃の不調を引き起こしますが、胃下垂は胃以外の内臓にも悪い影響を与えてます。
胃での消化が不十分になること、下垂した胃に圧迫を受けることで腸に負担がかかり、便秘など腸のトラブルの原因にもなります。
また、消化不十分な食べ物が腸に送られることで、栄養の吸収が上手くいかなくなり、太りたくても太れないという悩みを引き起こす原因にもなります。
2.血流やリンパの流れが悪くなる
胃が下垂することで、他の臓器が圧迫を受けます。
下垂した胃に圧迫を受け続けると、ほかの臓器も下垂しはじめ、胃下垂だけではなく内臓全体の下垂を引き起こします。
お腹には多くの血管やリンパ節が密集しているため、内臓が下垂し働きが低下すると、その影響は全身にも及びます。
血流やリンパの流れが悪くなることで、肩こりや腰痛などの不調を引き起こす原因になります。
3.体の冷えに伴う不調
胃下垂の方は、体の冷えに悩まされているケースが多くみられます。
これは胃下垂による内臓の働きの低下と、血流やリンパの流れの悪化が大きく関係しています。
人の体は動いている時には、手足などの筋肉が熱を生み出しているのですが、安静にしている時には内臓が体温の維持に大きく関わっていて、全体の50%もの熱を発生させています。
そのため、内臓の働きが低下すると、熱を生み出す力も下がり、体の冷えを招いてしまいます。
体温が低下し体が冷えると、冷え性や免疫力の低下、きつい生理痛などの婦人科系疾患の原因にもなります。
自分でできる胃下垂への対策とは?
これらのように、胃下垂のままだと様々な体の不調を引き起こすリスクがあります。
もちろん胃下垂だからといって、不調が必ず引き起こされるわけではありません。
その方の抱えている他の要因も大きく関係しています。
とはいえ、もし胃下垂による胃の不調や、上で挙げたような不調にお悩みであれば、胃下垂を改善しておいた方が良いのは間違いないことです。
胃下垂自体を自力で改善することはとても難しいため、自分でできる対策としては、日頃の食生活を見直し、胃腸への負担を減らすことが大切です。
1.野菜や果物を積極的に食べる
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量を増やし、消化にも時間がかかるため、胃への負担が大きくかかります。
野菜や果物は、胃酸の分泌量も少なく、消化にかかる時間も短くすむため、胃に優しい食材です。
また、野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があるため、胃下垂によって引き起こされる便秘などに良い効果があります。
意識して食事に野菜や果物を取りいれるようにしてください。
2.よく噛んで消化を助ける
胃下垂の方は胃の働きが低下することで、消化が不十分になっています。
胃の消化を助け、吸収を良くするためには、よく噛むことが効果的です。
食べ物が小さく噛み砕かれることで胃酸の消化を助け、胃の中で撹拌しやすくなったり、腸に送り出しやすくなります。
噛む回数が少ないと、食物が大きいため消化に時間がかかり、また撹拌する際にも大きな力を必要とし、胃の負担になります。
よく噛むことで消化を助け、胃への負担を減らしてください。
3.水を積極的に飲む
胃腸を活発に働かせるには、十分なお水が必要です。
コーヒーやお茶の摂り過ぎは、カフェインの利尿作用で、体の水分を減らしてしまいます。
嗜好品として飲むのは良いのですが、普段の水分補給はお水ですることが重要です。
男性なら2~2.5リットル、女性でも1日に1.5~2リットルの水が摂取の目安になります。
*短期間で極端に水の摂取量を増やすことは、胃に負担をかける恐れがあるので、胃の状態を見ながら徐々に摂取量を増やしてください。
胃下垂を気にせず、安心して毎日を過ごせるように
まずはこれら3つの対策を取り入れてみてください。
症状の程度の軽い方であれば、これらの対策でも十分な効果を得ることができます。
ただし、
- ・症状がきつく、生活に支障が出ている方
- ・症状が慢性化していて、薬では効果がみられない方
- ・すでに上記の対策を取り入れていて、それでもお悩みの方
は、猫背などの不良姿勢の改善や、自律神経のバランスの調整など、根本的な原因に対しての治療を受ける必要があります。
胃下垂はそのままにしておくと、胃だけではなく様々な不調を引き起こす要因になります。
また、一般的に胃下垂は良くなりにくい症状だと言われています。
そのため、自分で腹筋など色々と対策を取っても良くならず、このまま治らないのではないかと不安に感じている方も多くいます。
ですが、胃下垂は、引き起こしている根本的な原因を解決していけば、決して良くならない症状ではありません。
一日も早く胃下垂を良くし、安心して毎日を過ごせるようになってください。
→つらい胃下垂の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の胃下垂の施術をご覧ください
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