胃下垂に逆立ちは本当に効果があるのか?
あなたはこのようなお悩みはありませんか?
- 胃下垂を改善したいけれど、逆立ちで本当に効果があるのか疑問
- 胃下垂による下腹ぽっこりに悩んでいる
- 胃痛や胃もたれといった胃の不調が治らない
胃下垂とは、胃が正常な位置よりも下に垂れ下がった状態を言います。
下垂することで胃の機能が低下してしまい、胃痛や胃もたれといった症状を引き起こします。
また、胃の不調だけではなく、太れない問題や、冷え性、肩こりなど全身の様々な不調を引き起こす引き金にもなってしまう症状です。
胃下垂の方が自分で改善しようとした時、多くの方が逆立ちを試みます。
ですが、逆立ちは運動神経に自信のない方や、長らく運動をしていない方にとっては、簡単にできるものではありません。
また体への負担も大きく、逆立ちで本当に胃下垂が治るのだろうかと確信が持てないため、実践できない方もいます。
垂れ下がった胃が、逆立ちをすることによってその位置が上がっていく、と言われると、たしかに効果があるようにも思えます。
先に結論を言うと、逆立ちは胃下垂の改善には効果的ではありません。
それは、なぜ胃下垂になってしまうのかの原因を知れば、分かっていただけると思います。
胃下垂を引き起こす5つの原因
胃下垂を引き起こす主な原因は、次の5つです。
1.猫背などの姿勢不良
胃下垂の方の多くは、猫背で肩が内巻きになっています。
姿勢が悪くなっていると、上半身の重みが胸やお腹といった体の前側にかかることで、下側へ圧迫され続けます。
結果、胃をはじめとする内臓が下垂しやすくなります。
2.自律神経の乱れによって、胃の筋肉の働きが落ちる
本来、胃を支えている筋肉は適度な緊張を持っていて、自律神経によって無意識に働きを調整されています。
ところが胃下垂の方は、自律神経が乱れることでこの筋肉の緊張がなくなり、垂れ下がった状態になっています。
自律神経は脳から背骨の中を通って、全身へと流れています。
背骨や骨盤といった、骨格のバランスが崩れることで神経の通り道が圧迫され、自律神経が乱れてしまうと、胃を支えている筋肉の働きが落ちて胃下垂を引き起こしてしまいます。
3.食事内容や食生活の乱れによる内臓機能の低下
お肉や脂ものの多い食事内容や、食べ過ぎ飲みすぎといった食生活の乱れがあると、胃腸に大きな負担がかかります。
慢性的に胃や腸が疲れた状態になると、食べた物を上手く消化や吸収、排泄ができません。
胃に食べたものが長時間留まるようになり、胃の中から下への力がかかり続けることで、胃下垂を引き起こしてしまいます。
4.ストレス
自律神経は骨格のバランスの他に、ストレスにも影響を受けます。
強いストレスや長期にわたるストレスを感じていると、内臓の働きを調整している自律神経に乱れが起きてしまいます。
すると、内臓を支えている筋肉の働きが低下し、胃下垂を引き起こしてしまいます。
5.遺伝的な体型
胃下垂は背が高く、痩せ型の方に多くみられます。
胃の位置を支えているのは、筋肉や内臓脂肪の働きなため、遺伝によって内臓の筋力が弱かったり、内臓脂肪が少ない体型だと、胃下垂を引き起こしやすくなります。
これらの原因によって、胃下垂は引き起こされています。
そして逆立ちは、これら胃下垂の原因を直接的に改善するものではありません。
そのため、逆立ちをすることで運動不足の解消になったり、普段使わない筋肉を使うことで姿勢の改善がみられるなど、間接的には良い効果を期待することができます。
ですが、多くの方が求める『逆立ちをすれば胃下垂が治る』ほどの大きな効果は期待できません。
胃下垂を良くするためには?
胃下垂でお悩みの方がよく行っている対策の一つが逆立ちで、もう一つが腹筋です。
当院には胃下垂の患者さんが多く来院されますが、そのなかでも多くの方が一度は腹筋による改善を試していて、効果がなかったと言われています。
当院がおすすめする自分でできる対策としては、先ほど紹介した原因の一つである、食事内容や食生活の問題を改善することです。
胃腸への負担を減らし、内臓機能を活発にすることで、胃下垂からくる不調の緩和に役立ちます。
具体的には次の3点が行えます。
1.お肉や脂ものの比率を減らし、野菜や果物のを増やす
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量を増やし、消化にも時間がかかるため、胃への負担が大きくかかります。
野菜や果物は、胃酸の分泌量も少なく、消化にかかる時間も短くすむため、胃に優しい食材です。
また、野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があるため、腸にも良い効果があります。
意識して食事に野菜や果物を取りいれるようにしてください。
2.よく噛んで消化を助ける
胃の働きは、胃酸で食べ物を消化するだけではなく、食べ物を胃の中で撹拌し消化しやすくしたり、腸へと食物を送り出す働きがあります。
噛む回数が少ないと、食物が大きいため消化に時間がかかり、また撹拌する際にも大きな力を必要とし、胃の負担になります。
よく噛むことで消化を助け、また腸への移動もしやすくなり、胃への負担を減らすことができます。
3.水の摂取量を増やす
胃腸をはじめとした内臓を活発に働かせるには、十分なお水が必要です。
お水を飲む量が少なく、コーヒーやお茶などを水分補給と考えている方が多くいます。
コーヒーやお茶の摂り過ぎは、カフェインによって胃を荒らしたり、利尿作用で体の水分を減らしてしまい、胃腸の働きを悪くしてしまいます。
嗜好品として飲むのは良いのですが、普段の水分補給はお水ですることが重要です。
1日に男性なら2~2.5リットル、女性でも1.5~2リットルの水が摂取の目安になります。
*短期間で極端に水の摂取量を増やすと、胃に負担をかける恐れがあるので、胃の状態を見ながら徐々に摂取量を増やしてください。
胃下垂を良くして、不調に悩まされないために
まずはこれらの対策を取り入れてみてください。
胃下垂の程度の軽い方であれば、これらの対策だけでも、十分に効果を得ることができます。
ただし、
- ・症状がきつく、生活に支障が出ている方
- ・胃下垂の症状が慢性化していて、薬などでは効果がみられない方
- ・すでに上記の対策を取り入れていて、それでも症状でお悩みの方
は、猫背などの不良姿勢の改善や、自律神経のバランスの調整など、根本的な原因に対しての治療を受ける必要があります。
胃下垂はそのままにしておくと、下腹ぽっこりなどの見た目の問題だけではなく、様々な体の不調を引き起こします。
そのため、ひどい肩こりや慢性的な疲労、重い生理痛などによって、深刻に悩んでいる方が少なくありません。
また、一般的に胃下垂は良くなりにくい症状だと言われています。
ですが、引き起こしている根本的な原因を解決していけば、胃下垂は決して良くならない症状ではありません。
一日も早く、胃下垂による不調に悩まされず過ごせるようになってください。
→つらい胃下垂の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の胃下垂の施術をご覧ください
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