なぜ胃下垂だときつい眠気に襲われやすいのか?
あなたはこのようなお悩みはありませんか?
- 食後は、いつも強い眠気が襲ってくる
- 集中したいのに、眠気がきつくて集中できない
- いつも眠気があって体もだるく、元気が出ない
胃下垂とは、胃が正常な位置よりも下に垂れ下がった状態を言います。
下垂することで胃の機能が低下してしまい、胃痛や胃もたれといった症状を引き起こしてしまいます。
また、胃の不調だけではなく、肩こりや冷え性など全身の問題を引き起こす原因にもなってしまいます。
胃下垂の方にみられる悩みの一つに、きつい眠気があります。
目覚めが悪く、朝から眠気が取れない方が多くいます。
特に食後は、きつい眠気に襲われやすく、頭がボーっとしたり、眠くて仕方がなく、仕事や学校でも集中できないと悩んでいる方が少なくありません。
コーヒーなどのカフェインも効果がなく、ガムを噛んでいても効果がないケースがほとんどです。
また、夜の睡眠時間を増やしてみても、お昼になると変わらず眠く、どのような対策を取れば良いか分からなくなっている方もいます。
なぜ胃下垂の方は、きつい眠気に悩まされてしまうのでしょうか?
また、どのような対策を取れば良いのでしょうか?
胃下垂の方がきつい眠気に襲われやすい3つの原因
1.消化に使うエネルギーが、下垂していない人に比べて必要だから
胃が下垂していない一般的な方でも、食後は眠気を感じやすい時間帯です。
これは食事によって副交感神経が活発に働くことと、消化のために内臓に多くの血液が流れ、脳への血流が減るためです。
血液に含まれたカロリーや酸素といったエネルギーが不足することで、眠気を感じます。
胃下垂の方は、胃が下垂しているので一般的な方より胃の働きが低下しています。
胃での消化が不十分になり、また下垂した胃の圧迫を受けることで、腸の働きも低下します。
消化する力が低いため、食後はより多くのエネルギーが内臓に使われます。
そのため脳に十分なエネルギーが回らなくなり、食後にきつい眠気を感じやすくなります。
2.血流やリンパの流れの悪化
下垂した胃に圧迫を受けることや、胃や腸といった内臓の働きが低下することで、血流やリンパの流れが悪化します。
内臓は血管やリンパ節が密集しているため、影響は全身に及び、体全身の血流やリンパの流れも滞ってしまいます。
その結果、脳への血流も滞ってしまい、眠気を感じる原因になります。
3.睡眠時間を確保しても、睡眠の質が低下しているから
寝ている時は本来、脳や内臓は休み、組織の回復にエネルギーが使われています。
特に脳は日中はほとんど動きのない脳脊髄液やリンパ液が、睡眠時にだけ活発に循環しています。
そのため、脳や内臓が十分な回復を行うには、睡眠の時間だけではなく、質も重要になります。
胃下垂の方は、胃の働きが低下してしまっていることで、胃に食べ物が長時間留まっています。
そのため、睡眠時にも胃や腸は消化のために働いているケースが珍しくありません。
内臓が働くことで、脳も半分目覚めた状態になってしまいます。
そして、睡眠の質が低下した状態で朝を迎えてしまうため、日中に眠気を感じる原因になります。
胃下垂の方の眠気への対策
これら3つの原因によって、胃下垂の方は、きつい眠気に悩まされやすくなっています。
ところが、胃下垂を自力で改善することは困難です。
そのため、ご自分で取り入れやすい対策としては、日々の食事を見直し、胃腸への負担を減らす方法があります。
1.野菜や果物を積極的に食べる
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量が多く、消化に時間がかかるため、胃腸に負担が大きくかかります。
野菜や果物は、胃酸の分泌量も少なくすみ、消化にかかる時間も短くすむため、胃に優しい食材です。
野菜や果物に豊富に含まれるビタミンやミネラルは、キレイな肌を作るにも大切です。
また、野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があるため、胃下垂によって引き起こされる便秘にも良い効果があります。
意識して食事に野菜や果物を取りいれるようにしてください。
2.よく噛んで消化を助ける
よく噛むことで消化を助け、食べすぎを防ぐことができます。
胃下垂の方は胃の働きが低下することで、消化が不十分になっています。
食べ過ぎや飲みすぎると肌の調子が悪くなることは、多くの方が自覚していますが、これらを防ぐためにも、よく噛むことは効果的です。
噛む回数が少ないと、食べものが大きいため消化に時間がかかり、また撹拌する際にも大きな力を必要とし、胃の負担になります。
胃の消化を助け、腸での栄養の吸収を良くするためには、よく噛むことが効果的です。
食べ物が小さく噛み砕かれることで胃酸の消化を助け、胃の中で撹拌しやすくなったり、腸に送りやすくなります。
また、噛むことは脳の満腹中枢に刺激が加わり、食べすぎを防ぐことができます。
消化不良も食べすぎも、胃下垂の方の眠気に大きく関係しているため、意識してよく噛むようにしてください。
3.水を積極的に飲む
胃腸を活発に働かせるには、十分なお水が必要です。
男性なら2~2.5リットル、女性でも1日に1.5~2リットルの水が摂取の目安になります。
コーヒーやお茶の摂り過ぎは、カフェインの利尿作用で、体の水分を減らしてしまいます。
嗜好品として飲むのは良いのですが、普段の水分補給はお水ですることが重要です。
*短期間で極端に水の摂取量を増やすことは、胃に負担をかける恐れがあるので、胃の状態を見ながら徐々に摂取量を増やしてください。
胃下垂による眠気を気にせず、元気に毎日を過ごせるように
まずはこれら3つの対策を取り入れてみてください。
症状の程度の軽い方であれば、これらの対策でも十分な効果を得ることができます。
ただし、
- ・症状がきつく、生活に支障が出ている方
- ・症状が慢性化していて、薬では効果がみられない方
- ・すでに上記の対策を取り入れていて、それでもお悩みの方
は、猫背などの不良姿勢の改善や、自律神経のバランスの調整など、根本的な原因に対しての治療を受ける必要があります。
胃下垂は一般的に治りにくいとされている症状です。
ですが、胃下垂は引き起こしている根本的な原因を解決していけば、決して良くならない症状ではありません。
一日を眠気に悩まされるのではなく、スッキリとした状態で集中して過ごしたいと悩んでいる方は少なくありません。
一日も早く胃下垂を良くし、眠気に悩まされず、元気に毎日を過ごせるようになってください。
→つらい胃下垂の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の胃下垂の施術をご覧ください
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