なぜ、過敏性腸症候群が腹痛を引き起こすのか? その2つの原因とは?
あなたは、このようなお悩みはありませんか?
- 毎日のように腹痛がありツラい
- いつ腹痛があるか分からないから、電車やバスに乗りづらい
- ストレスを感じると腹痛が起きる
過敏性腸症候群の方に最も多くみられる症状が、腹痛です。
朝起きたらすぐにトイレに駆け込んだり、朝食を食べたらお腹が痛くなって、トイレにこもって出られないなんてことはありませんか?
あまりに痛くて冷や汗をかいたり、トイレの中でお腹を抱えたりしたことがあるかもしれませんね。
過敏性腸症候群は、下痢型や便秘型、複合(交互)型など、いろいろなタイプがありますが、腹痛はタイプに関わらず共通してみられます。
それに症状がきつくなると、いつ腹痛や便意に襲われるか不安なため、電車やバスなどの乗り物に乗ることが難しくなります。
駅に着くたびにトイレを探したり、電車が走ってる間はお腹の痛みをこらえて、冷や汗をかきながら到着を待っている……。
過敏性腸症候群の症状は、ストレスが主な原因とされていて、症状が出て欲しくない時ほど、余計に強く症状が出てしまい、そのことに非常に大きなストレスを抱え、悪循環に陥っている方が多くいます。
ですが、実はストレス以外でも、腸の状態が腹痛を引き起こす原因があります。
ここでは当院が過敏性腸症候群の患者さんを多数見ていて、実際に気付いた共通点と、普段どういった点に気を付ければよいかを紹介します。
過敏性腸症候群で腹痛が起きる2つの原因とは?
過敏性腸症候群で腹痛が起きる原因は、次の2つがあります。
1.腸壁の筋肉が過緊張による痛み
そもそも、腹痛はなぜ起きるのでしょうか?
それは腸の異物を排泄しようと、腸壁の筋肉が過剰に緊張するからです。
腸は食べた物の栄養を吸収し、体内の毒素を便として排泄する場所です。
便を排泄するため、腸には筋肉があり、収縮することで便を直腸へと移動させています。
空腹のときや下痢のときに聞こえるお腹のゴロゴロとした音は、腸の筋肉が収縮している音です。
便に問題がなく、スムーズに排便ができているときは、大きな腹痛は起こらないのが一般的です。
しかし、便秘や下痢、多量のガスなど、腸に問題が起きると、排便を促すため、腸の筋肉が過剰に収縮し痛みを感じます。
健康な人にとっては、これらの反応は過剰に出ず、適切に働きます。
ですが、過敏性腸症候群の方は、次の2の原因によって、この反応が過剰に起こってしまいます。
2.腸の感覚が過敏になっていて、過剰な反応を起こすから
過敏性腸症候群の方は、腸の神経が過敏になってしまっています。
そのため、普通の人では腹痛が起きないような、お腹がゆるい状態や、便やガスが溜まった状態でも、腸が異常を感知し、痛みを引き起こします。
腸内が過敏になる原因は長い間分かっていませんでした。
ですが、この数年の研究で、腸内細菌叢の菌の割合と、自律神経の乱れによってセロトニンの過剰分泌が引き起こされることで、腸が過敏になり、過剰に反応することが分かってきました。
また、腸の状態が悪くなると、症状によってストレスを感じやすくなったり、ホルモンバランスに影響を与え、自律神経を乱したりと、悪循環に陥ってしまいます。
過敏性腸症候群による腹痛は、これらの原因によって引き起こされます。
では、過敏性腸症候群は、なぜ引き起こされるのでしょうか?
過敏性腸症候群が引き起こされる根本的な原因とは?
多くの過敏性腸症候群でお悩みの方は、ストレスが主な原因であることを知っています。
ですが、ストレスが原因だと知っていても、ストレスを感じずに生活できるかといえば、それはとても難しい問題です。
実は過敏性腸症候群の方は、脳の辺縁部と呼ばれる場所の活動が活発になっていて、不安や恐怖といったストレスを感じやすい状態になっています。
その上で腹痛などの症状自体にもストレスを感じているため、よりこの問題を解決することが難しくなっているのが現状です。
ですが、過敏性腸症候群には、ストレス以外にも引き起こしている原因があります。
それが次の2つです。
1.自律神経の乱れ
胃腸をはじめとした内臓の働きを主に調整しているのが、自律神経です。
自律神経に乱れが起きると、内臓の働きが過剰になって下痢を引き起こすケースや、働きが落ちることで便秘になるケースがあります。
どちらの症状が出るかは人それぞれ違い、下痢と便秘を交互に繰り返す方もいます。
自律神経は脳から背骨の中を走って、全身へと伸びていますが、背骨の関節のバランスが崩れていたり、猫背などで姿勢が悪くなっていると、圧迫を受けることで自律神経が乱れてしまいます。
自律神経が乱れ、内臓の働きに問題が起きた状態でストレスがかかると、過敏性腸症候群の症状が、より出やすくなってしまいます。
そのため、過敏性腸症候群の改善には、自律神経に関係した骨格のゆがみや姿勢といった問題を解決することが重要です。
2.食物繊維の不足や食事の乱れ
過敏性腸症候群は、非常に多くの方にみられる疾患になりましたが、その原因には、食生活の変化が大きく関係しています。
洋食が中心となり、野菜や果物といった食物繊維を摂る量が減っている方が非常に多くなっています。
特に、過敏性腸症候群の方には、野菜や果物、海藻類やキノコ類といった食物繊維を含む食品をあまり摂れていないケースが多くみられます。
また、ファーストフードなどのジャンクフード、冷凍食品や外食などが多い傾向にあり、日々の食事で腸に負担をかけていることで、症状が引き起こされています。
では、これらの原因に対して、どのような対策が取れるでしょうか?
過敏性腸症候群の根本原因への対策とは?
過敏性腸症候群でお悩みの方は、できるだけストレスを感じずに生活することが大切ですが、先述のとおり、ストレスを減らすことは実際にはすごく難しいことです。
また自律神経に関係する骨格や姿勢の問題も、自分で解決するのは容易ではありません。
そのため、過敏性腸症候群の方がご自身で取り入れやすい対策としては、食事内容に気を付けることが一番取り入れやすい対策です。
食事に関しての対策は2つあり、過敏性腸症候群でお悩みの患者さんが来院された時に、当院がお伝えしている内容の一部で、非常に重要なポイントです。
1.野菜や果物を積極的に食べ、お肉や脂ものの比率を減らす
お肉や脂ものの多い食事は、胃酸の分泌量を増やし、消化にも時間がかかるため、胃腸への負担が大きくかかります。
また、腸内細菌叢の悪玉菌の割合を増やしてしまいます。
野菜や果物は、胃酸の分泌量も少なく、消化にかかる時間も短くすむため、胃腸に優しい食材です。
また、野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれていて、腸の善玉菌を増やしたり、便通を促す効果があります。
意識して食事に野菜や果物を取りいれるようにしてください。
2.インスタント食品やジャンクフードなどの食べる頻度を減らす
身近に出回っている食品の中には、腸に良くない影響を与えるものが多くあります。
代表的なものがインスタント食品やジャンクフード、冷凍食品などです。
これらは便利ですし、また美味しいと感じやすいものでもあります。
ですが、食品添加物や化学調味料、酸化した油や防腐剤などは、腸内環境を悪化させてしまいます。
これらの利用する比率を極力下げることで、腸の状態を良くすることができます。
まずはこれら2つの対策を取りいれてみてください。
症状の程度の軽い方であれば、これらの対策でも十分な効果を得ることができます。
ただ、過敏性腸症候群の方の多くは程度がきつく、自力だけでの対策では、なかなか改善されない傾向もあります。
もし、これらの対策を行っても効果がみられない場合は、姿勢の調整や、自律神経のバランスの調整など、根本的な原因に対しての治療を受ける必要があります。
過敏性腸症候群に悩まされないために
一般的に過敏性腸症候群は良くなりにくい症状だと言われています。
薬を飲んで症状が落ち着いても、根本的な改善は見られづらく、治らないのではないか、と諦めかけている方も多くいます。
あなたももしかしたら、同じような不安を抱えているかもしれません。
ですが、引き起こしている根本的な原因を解決していけば、決して良くならない症状ではありません。
食事の摂り方といったご自身で対策を取れるところは取り、それに加えて根本原因に対する治療を受けることをおすすめします。
一日も早く、お腹のことを気にせず過ごせるようになってください。
→つらい過敏性腸症候群の症状を改善するために、治療を受けたいとお考えの方は、当院の過敏性腸症候群の施術をご覧ください
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