TFCC損傷で引退も考えたプロゴルファーが、今も上を目指せている理由
TFCC損傷は、ゴルフをしている人にとっては、非常に大きな問題になることの多い症状です。
スイングをするだけで痛みが走るため、無理をしてフォームを崩したり、長期間安静を強いられ、長らく競技から離れないといけなくなるケースも少なくありません。
プロゴルファーでは欠場や引退に繋がった選手もいる、非常に深刻な症状です。
当院に来院したSさんもまた、TFCC損傷に長く悩まされた患者さんです。
Sさんは二十歳を超えた女性のプロゴルファーです。
TFCC損傷に悩まされたのは二年前のこと。
最初は軽い手首の違和感だけだったものが、スイングを続けると症状が悪化していきました。
来院する前には、軽く素振りするだけでも激しい痛みを覚えるようになってしまいます。
「軽い捻挫だろうか、と思っていたんですが、安静にしていても全然良くならなくて、なにかがおかしいと気づきました。特にテイクバックとインパクトのときにすごく痛くなりました」
Sさんは整形外科に行きます。
さらにその後、大きな病院で検査を受けてTFCC損傷だと診断されました。
安静と固定が重要だと言われ、サポーターを処方されて使い続けるも、焦りが募ります。
プロゴルファーとして成績を残し続けないと、賞金を得られないだけでなく、そもそも大会に出場する機会も減ってしまいます。
手首が痛いと、思うようなスイングができず、良いプレーができない。
かといって、安静を続けていたら練習が不足して、実力が低下してしまう。
なんとか練習をしながら、回復できる手段はないのかと、Sさんは治療院を巡り始めました。
整骨院、鍼灸院、カイロプラクティック……。
「針を受けたり、電気を流したりもしました。本当にいろいろ試したのに治らなかったんです……」
治療を続けるも、手首の痛みに改善は見られません。
同時に大きな大会の出場の日が刻々と迫りつつありました。
一日の猶予もない。
そんな焦りの中、色々なところを回って、たどり着いたのが当院でした。
初診時には、お母さんと一緒に来院されました。
問診や検査の結果、Sさんのお体の問題点が明らかになります。
一つは手首の関節のバランスの崩れていたことです。
TFCCという場所は、手首周りの骨の影響を大きく受けます。
手だけで27個もの骨があり、特に手根骨という8個の骨の微妙な位置関係が、手首の動きや、衝撃の吸収に深く関わっています。
ハードなトレーニングを積んできたSさんは、アスリートらしく凄く体が柔軟です。
また、フォームも良いフォームでした。
ですが、ハードなトレーニングと度重なる衝撃で手首の関節のバランスを崩し、手首をかばった無理な動きがたたり、肩甲骨や骨盤の動きが悪くなっていました。
そのために、知らず知らずのうちに手打ちになっていました。
手首の関節のバランスの崩れ、肩甲骨や骨盤の動きの悪化。
そして全身の連動性を失ったことによる手打ち。
これら3つの原因が、SさんのTFCC損傷を引き起こしていました。
当院の治療では手首の関節を整えた上で、肩甲骨の動きや骨盤の動きといった、ゴルフの競技で連動して動く場所も合わせてバランスを調整しました。
「スイングして手首が痛くないのは本当に久しぶりで、とても嬉しい」
治療を受けながら、スイングをして痛みが出ないかを確認したSさんは、久しぶりの快調に笑顔を見せます。
大会が直前に迫りながらも、ベストを尽くせる状態にまでなりました。
Sさんはかつては引退も考えましたが、完治し目標に向けて今も一生懸命に励んでいます。
プロレベルだからこそ、解決しないといけない問題もあります
TFCC損傷は一般的に治りづらい症状とされています。
スイング動作のあるスポーツで発症しやすく、ゴルフを筆頭にテニスや野球、剣道といった種目でもよく見られます。
ゴルフをしている人には非常に影響が大きく、スコアを大きく落としてしまったり、中には欠場や引退に至るケースもあります。
主にTFCC損傷は手首のバランスの崩れによって引き起こされます。
ただ、その崩れの原因は人によってそれぞれ違います。
- ・ダフなどの突発的な、予想外の衝撃
- ・反復してかかる衝撃
- ・フォームの乱れや体の連動性が失われた手打ち
といった原因で発症しやすいです。
能力に優れたプロゴルファーは、スイングの速度が速く、衝撃も強くなります。
またスイングする回数が非常に多くなるため、反復する負担も大きく、全身のバランスが崩れることも多くなりがちです。
手首の骨のバランスが崩れる原因では、手首だけの問題に限りません。
肩甲骨のバランスが崩れた結果だったり、肩や腰など他の場所を傷めていることから繋がっていることもあります。
そのためプロのレベルでは、手首の問題だけでなく肩や骨盤といった、それ以外の原因から解決する必要があります。
プロゴルファーの方にとって、コンディションを万全に整えることは、選手生命や成績にも関わる大切なことでしょう。
TFCC損傷をはじめ、手や指の痛みはパフォーマンスに大きな影響を与え、時にはトップアスリートでも長期離脱を余儀なくされています。
そのような選手だからこそ、なぜ痛むのか、ただ炎症を押さえるのではなく、痛みを引き起こしている根本的な原因を取り除く必要があります。
当院でのTFCC損傷の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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