TFCC損傷で思うようにピアノが弾けない方の根本的な原因とは?
TFCC損傷は、手首の小指側、TFCCと呼ばれる関節部分が炎症を引き起こす症状です。
一般的には治りづらいとされている症状の一つです。
長期間固定しても改善が見られず、「手術しかない。ただ、しても必ず改善するわけではない」と病院で言われるケースも少なくありません。
当院に来院されたFさんも、TFCC損傷が原因でピアノが弾けなくなって悩んだ患者さんの一人です。
Fさんは50代の女性で、ピアノの講師をされています。
ある日、犬の散歩をしていたところ、転倒してしまいます。
咄嗟に手をついたものの、手首を痛めてしまいました。
それからは痛みに悩まされ続けるようになります。
痛みは仕事にも私生活にも影響を及ぼしました。
ピアノの演奏では小指が上手く動かせなくなり、腱板を叩くたびに痛みが走るようになりました。
ピアノ講師としての仕事にも、大きな支障が出てしまいます。
また、Fさんは料理を作るのも好きなのですが、包丁で力を入れたり、料理の細かい動きができなくなってしまいました。
Fさんは近くの整形外科に通い、TFCC損傷の診断を受けます。
その後、病院ではサポーターで固定をし、さらに固定を強めるため装具を作ったりもしましたが、症状にまったく改善が見られません。
「ピアノの講師としての仕事も、家族のために手の込んだ料理を作るのが生きがいだったのに、両方できなくなってしまいました」
「全然治る気配がなく、自分の大事なことが何もできない現状に充実感を失いつつありました」
その後も整骨院に行ったりしたFさんですが、症状が改善されず、このまま治らないのかと悩み続けるようになりました。
もう一度ピアノを思いきり弾きたい、料理を作りたいという気持ちが強くありました。
何とか治る方法はないのかと治療法を探し続け、当院に来院することを決めます。
当院で問診や検査をした結果、Fさんの症状の原因が分かりました。
Fさんの場合は、転倒した際に強い衝撃が加わっていたためか、普通のTFCC損傷では手首周りだけが問題になることが多い中、肘から先の関節のバランスが崩れていました。
関節のバランスが崩れたことで、動きの滑らかさが損なわれて痛み、筋肉は過剰に緊張する状態になっていました。
当院の治療で前腕、手首の関節のバランスが良くなっていくにつれて、指や手の動きが痛みなく、滑らかに使えるようになっていきました。
「治療を受けて、うわ、感覚が戻ったって思わず声が出てしまいました。長らくあった手の違和感が消えていました」
当初の治療の予定が終わる頃には、Fさんは痛みなくピアノを弾け、料理も支障なくできるようになりました。
もう一度ピアノが弾きたい、料理を楽しんで作りたいと望まれていたFさん。
今は調子の良くなった手で、どちらも思うように取り組まれていることでしょう。
TFCC損傷を治してピアノを弾くために
TFCC損傷は一般的に治りづらい症状の一つとされています。
安静や固定で良くならず、手術を勧められるケースも多い症状です。
TFCC損傷になることで、ピアノ演奏に大きな支障をきたして悩む人が少なくありません。
安静にしていても手首の痛みが楽にならず、ピアノが思うように弾けない、手が上手く動かせないという悩みを持つ方が多いです。
TFCC損傷でピアノが弾けないとお悩みの方は、
- ・指先の使い過ぎ
- ・演奏法の問題
- ・音階の広い曲を弾き過ぎ
など、ピアノに関係する色々な指の原因を考えられるかもしれません。
ですが、当院に来院されたTFCC損傷の患者さんの多くは、指先だけが問題となるケースはほぼありません。
手根骨と呼ばれる手首周りの小さな8つの骨のバランスや、前腕の2本の骨のバランスが崩れることが、多くの場合問題となっています。
これらの関節のバランスが崩れると、血液や神経の通りが悪くなり、また関節や筋肉に余計な負担がかかることで、手首や指の動きに、力が入らない、痛い、痺れるといった症状を引き起こしてしまいます。
大切な趣味の時間として、あるいはお仕事として、ピアノ演奏に真剣に取り組んでいる方にとって、痛くて思うように手が使えないことは、とても深刻な問題かと思います。
もう何年も手が痛くて、これから先、ピアノが弾けないままじゃないだろうか?
そんなお悩みを持つ方でも、関節のバランスがしっかりと整えば、再び痛みに悩まされず思うように演奏ができる可能性は十分にあります。
どうか諦めないでください。
当院でのTFCC損傷の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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