TFCC損傷の方に気を付けてほしい自転車の乗り方とは?
TFCC損傷は手首の痛みのために、生活に大きな支障をきたす症状です。
日常生活をはじめ、仕事や趣味にも大きな影響を与えてしまいます。
TFCC損傷の原因に、自転車が関係していることがあります。
転倒した際に手を着いた急性のもの、ハンドルの握り方によって手首に負担がかかっていた慢性的なものが多いです。
当院に来院されたTさんも、TFCC損傷に悩んだ患者さんです。
Tさんは60代の会社員の男性です。
お仕事で忙しく働きながら、休みの日にはゴルフをするのを趣味にされています。
ある日、Tさんがゴルフの打ちっ放しをしていたときに、両方の手首を痛めてしまいます。
「最初は捻挫でもしたのかとテーピングをしていたんですけど、全然治りませんでした。これは何かおかしいと思って病院にかかったときに、TFCC損傷と言われました」
整形外科を受診した際に、TFCC損傷と診断を受けます。
それから通院を重ね、処方されたしっかりとしたサポーターで固定をするものの、症状に改善は見られませんでした。
「痛めてからは全然ゴルフができなくなってしまって、もしかしたらゴルフはもうできないのかな、と思いました」
手首の痛みで日常生活や仕事にも支障が出る日々が続き、Tさんは他の治療を探しはじめました。
その結果、当院のHPを見つけ、来院することを決めます。
問診や検査の結果、Tさんの手首の骨のバランスが崩れていることが分かりました。
TFCCの周囲には、手根骨と呼ばれる8つの小さな骨と、前腕の2本の骨が、動作と複雑に関係しています。
その骨のバランスが悪くなっていたことで、手首に大きな負担がかかっていました。
当院ではTさんの手首の関節のバランスを整えていきました。
右の手首は順調にすぐに治ったのですが、左の手首には痛みが残っていました。
当院で骨格のバランスを整えた後も、またバランスが崩れてしまっていたのです。
治療には良くすることだけでなく、悪くしている要因を取り除くことが同じぐらい大切です。
Tさんの日々の生活の中で、どんな時に手首に痛みが感じたのかを伺った結果、ある問題点が明らかになりました。
通勤時の自宅から最寄駅までの15分、Tさんは毎日自転車に乗っていました。
特に問題になっていたのが、雨の日の運転です。
傘を差しながら片手運転していて、ブレーキの時に痛めてしまっていました。
段差や急ブレーキのときに手首に響いたとも言います。
その時の衝撃で、まだ安定しきっていなかった関節のバランスが、再度崩れてしまっていました。
「ゴルフだけが原因だと頭から思い込んでいて、聞かれるまで自転車の乗り方が悪くしていたなんて思いもよらなかったです」
Tさんには自転車の乗り方を、手首に負担をかけないように気を付けてもらいました。
雨の日には走るスピードに気を付けてもらう。
または、片手運転を避けるため、かっぱを着て両手で運転してもらうようにお伝えしました。
それからは治療の効果が順調に現れ、治療するたびに症状は改善していきました。
そして、当初予定していた治療回数を終えるころには、しっかりと痛みなく過ごせるようになりました。
Tさんは今、好きなゴルフができるようになって、楽しまれています。
自転車の乗り方がTFCC損傷に大きく関わっています
TFCC損傷は一般的に治りづらいとされている症状です。
安静や装具による固定をしてもなかなか良くならず、日常生活や仕事に支障をきたしてしまうことが少なくありません。
TFCC損傷で痛みに悩んでいる時、人はどうやったら治るのかを第一に考えます。
それ自体は悪いことではありませんが、なにが悪化させているのか、その要因を取り除くことも同じぐらい大事です。
良い治療を受けても効果が出づらく、たとえ良くなっても、何度も痛みを繰り返してしまいます。
自転車に乗っていると次のような問題が考えられます。
1.片手運転をしている
片手運転時には体重を支えつつ、ハンドルも操作する必要があり、不安定になることで両手時よりもはるかに大きな負担がかかります。
雨の日に傘を差しているならなるべくカッパなどを使用する、買い物の荷物は手で持たずかごやリュックを利用するなどして、可能な限り両手でハンドルを持つようにしてください。
2.ハンドルの握り方で負担がかかっている
手首を過度に反らしたり、小指側に曲げる持ち方は、TFCC部にかかる負担が大きくなります。
なるべく反らさず、小指側に曲げすぎないように気を付けてください。
一般的には、何も持たずに軽く握りこぶしを作った時の手首の角度が、一番衝撃に強いとされています。
3.体重がハンドル側に偏っている
スポーツバイク(ロードバイク・クロスバイクなど)に乗っている方は、前傾姿勢がキツくなり、手にかかる負担が大きいです。
サドルやペダルに荷重をかける、サドルの高さを下げるといった方法で、手首に体重が乗りづらくできます。
これらの悪化させる要因を取り除くだけでも、症状の軽度な方なら大きな改善が見られることもあります。
また、症状のキツい方でも、今以上の悪化を防ぐ効果があります。
思い当たる節のある方は、上記を試してみてください。
当院でのTFCC損傷の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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