過敏性腸症候群の回復に大切な睡眠のポイント
過敏性腸症候群の主な原因には、ストレスや食事の問題があります。
ところがストレス対策や、食事内容の改善をしても、なかなか症状に改善が見られないという方が少なくありません。
そのような方の中には、睡眠不足が関係しているケースが考えられます。
今回ご紹介するUさんは、過敏性腸症候群に悩む30代の女性です。
事務のお仕事をされていて、とても忙しくしていました。
Uさんは小さい頃から長年、過敏性腸症候群に悩まされ続けていました。
お腹の張りとガスの症状が、悪化と寛解を繰り返します。
調子が良い時はさほど気にならないのが、一度悪化すると生活に大きな支障が出ました。
当院に来院する頃には、調子が悪すぎて仕事を一時休んでいたような状態です。
不調をきたしていたのは、お腹だけではありません。
体がいつも疲れていて、とてもだるい。
ストレスも感じやすくなっていて、不安やイライラが続いていました。
(ストレスを感じないように気を付けているのに、すぐにイライラしてしまう……)
手のしびれやアレルギー、花粉症、胸焼けや胃もたれなど、様々な場所にも不調が出ていました。
Uさんは以前から病院に通院しており、薬も飲んでいました。p>
ですが、すでに長年治りきらない状態が続いています。
考え方が悪いのか、食事に問題があるのか。
思い悩んでも、解決の糸口は見当たりません。
(ずっと良くなったり、悪くなったりの繰り返しを続けてる。なんとかちゃんと良くする方法を見つけないと)
長年続いている不調に終止符を打ちたい。
Uさんは、症状が深刻に悪化しはじめて一か月後、当院に来院しました。
問診や検査の結果、自律神経の乱れに加えて、筋肉や内臓など、全身がとても疲労状態にあるのが分かります。
Uさんの生活について伺うと、家から職場がかなり遠く、通勤時間が長い。
またお仕事も残業が多く、家に帰るのはかなり遅い時間になることが分かりました。
その結果、家の用事を済ませて寝るころには深夜になり、睡眠時間は5時間を切るのが当たり前に。
平日の忙しさに加えて、休日の過ごし方でも、体を追い込んでしまっていました。
Uさんは運動が好きで、休みの日はジムに行って体を動かすのが習慣になっています。
本来適度な運動は健康に欠かせません。
ですが平日は仕事で忙しく働き、休日は睡眠が不足した状態で体を動かす。
活動量に反して、十分な休息のバランスが取れないままでした。
「もっと寝た方が良いとは思いながらも、他を優先してしまっていました」
「頭と体が疲れて、すぐにストレスも溜まるようになってたんですね」
当院での治療では、Uさんの疲れ切った内臓を活発にし、乱れた自律神経を整えます。
それに加えて、生活習慣を見直してもらうように、指導を行いました。
やりたいこと、やるべきことがあるからと、睡眠時間を削ってしまう。
Uさんに限らず、非常に多くの方が同じような状態になっています。
休息もまた、お仕事のクオリティを、運動の効果を高めるために必要な要素の一つ。
そんな考え方ができるようになったことで、Uさんは積極的な休養が取れるようになりました。
「体が凄く軽くて、ぜんぜん違います」
「体からもっと休めっていうサインだったんだなって今なら思います」
治療と生活習慣の向上に伴って、Uさんの症状はどんどん良くなっていきました。
お腹の状態が安定し、キツいお腹の張りやガスに悩まされることがなくなっていきます。
休んでいた仕事も復帰できるようになり、以前に増して精力的に働かれています。
睡眠は神経や内臓が回復できる時間です
神経や内臓は寝ている時に大きく回復します。
睡眠の質や時間が不足すると、回復が追いつかず、体に負担が積もっていきます。
その結果、慢性的な疲労に悩まされるだけではなく、自律神経が乱れたり、内臓が疲労しきって、不調を引き起こします。
過敏性腸症候群でお悩みの方には、食事や考え方の問題よりも、まずは睡眠をしっかりと取り、体を休める方が大切なケースがあります。
最適な睡眠時間については個人差がありますが、体がだるい、慢性的に疲れている、自律神経症状が出ているなどの問題が生じているなら、睡眠が足りていません。
最適な睡眠時間は、平均的に6~8時間と言われています。
・意識的に早めに寝る日を作る。
・寝る前に神経を興奮させて睡眠の質を下げる行為を避ける
(睡眠前の激しい運動や、カフェインの摂取、寝る直前までスマホを見て、そのまま寝落ちするなど)
体を休めることは、健康を保つとても重要な要因です。
ご自身の生活環境に合わせて、睡眠時間や質の向上に取り組んでください。
当院での過敏性腸症候群の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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