逆流性食道炎を気にしすぎてしまう人のための意識のコツ
逆流性食道炎には胃痛や胃もたれ、のどの違和感をはじめとして、その他多くの不快な症状があります。
逆流性食道炎の患者さんによく見られるのが、症状を気にし続けてしまい、ひと時も忘れられないといった状態です。
今回ご紹介するOさんも、逆流性食道炎の症状に悩まされた方です。
Oさんが逆流性食道炎に悩まされたのは、当院に来院する8ヶ月程前のことです。
のどの違和感から病院で診察を受けると、胃カメラで検査をすることになり、逆流性食道炎と診断されました。
のどの違和感が一度気になると、強いストレスに。
結果、症状が悪化しました。
Oさんは胃痛や胃もたれ、首から肩にかけての違和感にも襲われるようになります。
自分でもずっと症状について考えてしまうことをマズイと思ってやめようとします。
ですが、思うようにいかず、一日中ずっと気にし続けていました。
「考えるのを止めよう、止めようって思うのに上手くコントロールできず、余計気になってしまいます」
薬も朝晩と毎食後にしっかり飲んでいるのに、少しも症状が楽になりません。
Oさんは病院に通いながら、他に治療の手段を探しはじめます。
「病院だけじゃダメかと思って、いろいろ通ったけど、良くなりませんでした。もうずっとこのままツラい症状が続くのかと思うと、不安で不安で仕方がなかったです」
そして発症から8か月後、HPを検索したOさんは、当院に来院することになりました。
問診や検査をした結果、症状を引き起こしている二つの問題が分かりました。
一つ目は食事の問題です。
ただ、この問題はいくつか食事内容について注意点をお伝えする程度で、大きな問題ではありませんでした。
二つ目は症状を気にしすぎて、ストレスから自律神経が乱れてしまったことです。
Oさんの場合、このストレスが逆流性食道炎の主な原因になっていました。
当院の治療では、乱れた自律神経を整えたり、食事について指導を行いました。
また、治療に合わせて、不快な症状から気を紛らわせるためにも、Oさんの意識の向ける方向を変えてもらう必要がありました。
そのためには、自分が好きなことや、楽しく感じていることに取り組むと効果的です。
Oさんは週末、草野球チームに入っていました。
体を動かしたり、野球をプレイしている瞬間は、意識が症状からそれてくれます。
参加する頻度を増やされました。
また、家族との時間を今以上に大切にされたり、会社の行き帰りに趣味だったサイクリングで通勤するといった取り組みを始められました。
普段からできるストレスのコントロールに努めてもらうことで、Oさんは通院していく中で症状が改善していきます。
「前みたいに不快な症状にずっと悩まされることがなくなりました」
「以前みたいにずっと考え込んでしまうこともなくなって、とても気持ちが楽になりました」
と喜ばれていました。
症状の一番の問題が解決したことで、Oさんの状態が安定しました。
今はお仕事に励まれたり、家族との時間を大切にして過ごされていることでしょう。
逆流性食道炎の症状にとらわれすぎないようにする
逆流性食道炎は、のどの違和感や胃のむかつき、吐き気、口の苦み、胸痛など様々な不快な症状があります。
そのために、なにをしていても症状が気になってしまい、少しも気が楽にならないと悩んでいる方が少なくありません。
症状が気になって精神的に休まらず、ストレスが溜まる。
ストレスが溜まるから自律神経が乱れ、症状が悪化する、という悪循環になってしまいます。
と言っても、『考えない』と思っても、自分の意思で気にしないようにするのは難しいです。
人間の脳は、考えまいとすると、余計に考えてしまう仕組みがあります。(1)
考えないのではなく、意識的に好きなことや楽しいこと、夢中になっていることなどを考えたり、行動します。
そうすることで、不快な症状から気がそれるだけでなく、ストレスが軽減されて症状の改善に繋がります。
悪循環を断ち切ることが、とても重要になってきます。
あなたの好きなこと、やりたいことは何でしょうか?
ぜひ取り組んでみてください。
参考文献
当院での逆流性食道炎の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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