過敏性腸症候群で気にしすぎてしまう人にしてほしい考え方
過敏性腸症候群は、ストレスが主な原因となる症状です。
ストレスの原因は色々とありますが、考えすぎや気にし過ぎといった、思考の問題が関係しているケースが少なくありません。
当院に来院したY君も、過敏性腸症候群に悩んだ患者さんの一人です。
Y君は中学生の男の子で、サッカーのクラブチームに所属し、真剣に取り組んでいました。
中学2年生までは特に問題なく学校に通い、サッカーの練習をしていたY君。
ですが、3年生が引退した頃から、下痢と腹痛に悩まされるようになります。
キツい腹痛と下痢が続き、学校に行けなくなってしまいました。
これまで続けていたサッカーも、お腹が痛いと練習に行くことも難しくなってしまいました。
「お腹がパンパンに張って、お腹が痛くてトイレに篭もるようになりました。一番つらかったのはサッカーに行けなくなったことでした」
Y君はお母さんと病院に通い、過敏性腸症候群の診断を受けます。
それでも、お腹が落ち着いているときには、サッカーの自主トレーニングは欠かさなかったと言います。
「サッカーを続けたい、もっとコートに立ちたい。そのためにも、なんとか治したいと思いました」
病院で治療を受けていましたが、処方された薬を飲んでも良くならず、Y君は別の治療手段を探しはじめます。
そして、当院のHPを見たことから、来院を決めました。
当院で問診や検査をしていく中で、Y君の原因については、本人には自覚はなかったのですが、ストレスが主になっていることが分かりました。
Y君は中学2年生から3年生になり、環境が変わったことで、人付き合いに緊張するようになってしまっていました。
特に上級生の先輩たちと仲が良く、可愛がられていたY君は、先輩が引退して心を許せる親しい存在がいなくなったことが、症状の発症の原因になっていました。
また、Y君を知る上で、一年もの間、学校に通えないぐらい調子が悪いなかでも、トレーニングを辞めなかったことが気になりました。
「サッカーが好きで、将来はプロになりたい」
とハッキリと言えるほど、熱意がありました。
当院では、働きの悪くなっていた腸を活発にする調整を行いました。
その上で、Y君の普段の考え方を参考に、ストレスへどう対処していけば良いのかをお伝えしました。
問題となっていたのは、新しくなった環境や、人との関係性に敏感になって色々気を使い過ぎていたことです。
当院からは『周りを気遣うことは、大切だけれど、自分が将来どうなりたいのか、ということをもっと考えて』と伝えました。
そのために日々をどう過ごすのが理想か、自分で考えてもらいました。
「プロのサッカー選手になりたい。そのためにどう行動したらいいのかを考えると、周りの目が気にならなくなっていきました」
Y君は、自分がするべきことに整理がついて、それを着実にやるようになっていきます。
それとともにストレスとか自律神経の乱れが落ち着いて、症状が改善していきました。
腹痛もなく学校に通えるようになり、サッカーの練習に参加できるようになっていきます。
そして3年生の冬、将来の夢に繋がるサッカーでのスポーツ推薦で進学が決まりました。
高校になって環境は変わりますが、周りを気にし過ぎず、自分の目的や目標を考えながら過ごしてくれると思います。
自分が何を考えるかで、自律神経が安定したり、乱れたりします
過敏性腸症候群は、ストレスによる影響の大きな症状です。
ストレスの蓄積は自律神経を乱し、内臓の不調を引き起こしてしまいます。
そのため、自分のストレスとの付き合い方は非常に重要です。
人は何を考えるかによって、気が楽になったり、ストレスを感じたりします。
意識して何を考えるのか、意識の焦点を当てられれば、ストレス管理にとても効果的です。
お腹が痛い、張ってしまうなど不調が気になって、つい捉われてしまいがちです。
ですが、体の不調についてばかり意識が捉われてしまうと、余計に不安や悩みが増えてしまいます。
自分が好きなことや趣味、将来の夢ややりたいことなどについて考える時間を意識して増やすと、自律神経が安定し、症状の改善にも繋がります。
不調について考える時間も減ります。
自分が不調について、悲観的な将来などにばかり目を向けていると心当たりがある人は、好きなものやこと、趣味、将来のやりたいことといったものに考える時間を増やしてみてください。
当院での過敏性腸症候群の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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